受給事例CASE ABOUT
(相談内容)
中学生の頃から妄想・空想癖が現れだす。学校でも他の生徒とのコミュニケ-ションが上手く取れず、休み時間は一人で過ごし、他の生徒からは避けられており、いじめの対象になっていた。対人関係での不安や緊張、人の目が気になる等の症状が顕著になった。
自分は相手の話を聞いているにもかかわらず、相手からお前は話を聞いていないとよく言われ、それがトラウマとなり他人と話すことが怖くなった。相手に自分の伝えたいことも上手く伝えられず、よく誤解を招いた。他人とのコミュニケ-ションは全く取れなくなった。この様なことから、家の外へは一切出れなくなる。通院の時も母親の付き添いが必要であり、一人で通院はできませんでした。社会性も全く無くなり、社会から孤立している様な状況になった。心理カウンセラ-による治療を受けるため通院を一時中断する。
状態は、1日中ふとんの中に居て、不安が募ると大量の飲酒をしては吐くことを繰返し、自殺願望も出現する。自宅で居ると頭がつぶれそうな感覚になっている。以前は薬を服薬すると副作用がひどく出現したため、今は投薬を見合わせて、精神療法と生活指導を受けている。日常生活は、食事も自発的にすることはできず、通院は付き添いが必要で、他人とのコミュニケ-ションもできず、話す相手は医療関係者や家族に限定されており、社会性もなく社会的に孤立している様な状態で、日常生活を送る上で、家族の全面的な支援が無ければ成り立たないような状態です。
疾病名 統合失調症
年金請求方法 遡及請求(4年半)
年金の種類 障害基礎年金
受給等級 障害基礎年金2級
年齢 20代
障害者手帳 なし
職業 無職
就労の状況 統合失調症のために一般就労することができない状態
(当事務所の支援内容)
ご本人の状態は非常に悪く、ご本人とは話ができないような状態であったために、家族様より経過を詳しくヒアリングさせていただきました。
初診日の病院は、面談させていただいた時からさかのぼって、約9年前で、中学生の時が初診日になり、御家族様から話を聞かせて頂くと、発病時から今現在まで通院している通院歴もしっかり判りました。この場合の障害認定日は20才の誕生日であった為に、20才当時の診断書と現在の診断書を取り寄せしました。当時から現在までの病状や生活状況はあまり変化もなかったために、ご相談の結果、遡及請求が可能と判断し手続きを開始しました。
ご家族様は、現在、投薬をしていない状態で、投薬をしていないと障害認定基準に該当せず、不支給になるのではないかと懸念されておりました。
就労状況申立書には現在までの病状の経過や、ご家族様の多くの支援がなければ、基本的な日常生活が送れないこと、現在なぜ投薬治療を中止しているかを、就労状況等申立書に詳しく記載することと致しました。
(結果)
障害基礎年金2級を受給することがで、年金額約78万円の受給決定と過去4年半分の遡及一時金350万円を受給することができました。