受給事例CASE ABOUT
子供を出産したがすぐに亡くなったことがきっかけで、自分を責めるようになり、うつ状態となる。1年後、独居生活を始め、一時はアルバイトなど行っていましたが、状態が急に悪化し、自発的になにも行う気力がなくなり、食事も満足に摂れなくなり、1日中横になっている状態になる。収入もなく資金もほとんど底をつき、生活が困窮するようになり、地域の社会福祉協議会へ相談するようになる。
自宅の清掃や生活の支援は訪問介護のヘルパ-さんに行ってもらい、金銭管理等は社会福祉協議会が管理するようになる。
受診時も医師の言葉が理解できないことが多く、自分の言いたいことが上手く伝えられないので、就労支援施設の支援員の方に代わりに伝えてもらっている状態です。
1人で外出は不可能で、外出すると「車に飛び込め」等の幻聴が聞こえて来る状態で、自宅でも幻聴や幻覚が出現しパニックになることが多く、就労支援施設の方々に障害年金の申請を勧められて、障害年金制度というものがあることを初めて知り、当事務所にご相談のご連絡をいただきました。
疾病名 統合失調症
年金請求方法 遡及請求
年金の種類 障害基礎年金
受給等級 障害基礎年金2級
年齢 20代
性別 女性
職業 就労支援施設B型へ通所
就労の状況 統合失調症のために一般就労することができない状態
ご本人の状態は非常に悪く、ご本人様と面談しさせて頂きましたが、会話が上手くできない状態である為、支援員の方と共に発病当時から現在までの経過を詳しくヒアリングさせていただきました。
初診日の病院は、面談させていただいた時からさかのぼって、約1年半前で、初診日が特定でき、ご本人や支援員の方々から話を聞かせて頂くと、発病時から今現在まで通院している病院がずっと同じであることが判り、受診状況等証明書を取り寄せる必要がないことがわかりました。(初診日から現在までずっと同じ病院へ通っている場合は、受診状況等証明書を取り寄せる必要は原則ありません。)また、障害認定日当時から現在までの病状や生活状況はあまり変化もなかったために、ご相談の結果、遡及請求が可能と判断し手続きを開始しました。
ご自分で話すことが難しいので、支援員さんと一緒に受診していただき、支援員さんからも発病当時から現在までの病状を主治医にしっかり伝えてもらうようにお勧めする。
障害認定日頃の診断書と現在の診断書にも状態をしっかり詳しく書いてもらうことができました。また、就労状況申立書には現在までの病状の経過や、日常生活を送るうえでも社会福祉協議会の方々と就労支援施設の支援員さんに多くの支援がなければ、基本的な日常生活が送れないことを、就労状況等申立書に詳しく記載することと致しました。
障害基礎年金2級を受給することがで、年金額約78万円の受給決定と遡及一時金117万円を受給することができました。受給が決定したことで、ご本人は経済的にも気持ちも少し余裕ができましたと喜んでいただきました。